152 そんなにたくさん?
他の科からはこの薬も摂るように言われているんですが、一緒に摂って問題ありませんか?
分厚い文献を見てドクターは・・・、「大丈夫でしょう。」
私達は信じるしかありませんね。
薬を4剤以上飲み続けている患者は医学の知識が及ばない危険な状態にある。
これはドクターズルール425 医師の心得集にある言葉。
「あらっ、私は?」と思っている方も多いのではないでしょうか
老年専門医のマーク・ビアーズ博士の「ビーアースリスト」というものがあります。
これは「併用すると不適切な薬」のリストです。
高齢者が併用しやすい薬、降圧剤や睡眠薬、抗不安薬も挙がっています。
日本は特に抗不安薬の処方がダントツに多い。
転倒やせん妄のリスクが高いのに一般的なためいまだに投与されています。
それぞれの薬は国の厳しい規定で管理されています。
しかし2種類が掛け合わされ、3種類、4種類になるとその結果は理解の範囲を超えます。
そこに各個人の体質が加わると「医学の知識が及ばない危険な状態」は明らかですね。
病院の収入は診療報酬と国からの研究費の獲得。
良い人材を獲得し、良い研究を続け、良い治療をするには多くの資金が必要になります。
日本には医療にかかるお金が点数制で決まる診療報酬制度というものがあります。
科によって点数の分配が異なり、内科、外科の治療は高得点となり収益アップに繋がります。
「血圧は90+年齢で大丈夫」と言うドクターと「120台」と言うドクターがいます。
この違いは、その後の責任を誰が負うかというもの。
降圧剤を摂れば当面の高血圧による発症リスク、例えば心筋梗塞などは下げることができます。
しかし薬を摂りつづけたあとの将来にも例えばせん妄などリスクはあります。
でもそれはドクターの責任でもないので処方して近々のリスクを減らしたほうが賢明ですね。
ネットの氾濫でドクターよりも患者のほうが調べつくし詳しいことさえあります。
大切なのは調べつくしたあとの日常の過ごし方です。
免疫力を高める努力をし、自ら健康生活を送っていくことが大切ですね。