155 年齢は数字
「年齢は気にしない。もうそういう時代よね!」
67歳の女優、夏木マリさんはCMの中で誇らしげにそう言っています。
「なんかワクワクしますね」と若いモデルが応えます。
年齢を重ねるごとに新たな魅力を作っていく彼女ならではのセリフですね。
「そういう時代」ってどういう時代でしょうか?
歳を重ねていくワクワク感って何でしょうか?
時代を読んだこのフレーズは現代こそ最も旬なフレーズのようです。
「そういう時代」とは、年齢は数字に過ぎないと自他共に認めはじめた時代。
ワクワクとは心躍る期待感で今にも動きたくなるような気持ち・・・でしょうか。
「(歳のわりに)記憶力がいいね、(歳のわりに)よく動くな、歳のわりに・・・・etc」
人を評する時にこんな言い方をすることがありますね。
でもこれはあくまでもその人の年齢を基準として言っているに過ぎません。
この年齢だったら普通はできないはずなのにできている・・・(だから)すごいネェ・・・と。
それをほめ言葉として捉えていたとしたらそれはもう引退を受け入れた人・・・。
様々な人たちの活躍で、評価に年齢が取り払われつつあります。
定年制は企業や社会が規律を作るための決め事で、人の能力に定年はありません。
これまで培ってきた知識、経験、人脈全てを投じて自分しかできないことを提供する。
小学生と大学生と80歳の人が集まってひとつの仕事をし、解散しまたどこかで集まる。
小学生だからといって子ども扱いせず、「年寄りの冷や水」などと見ず、能力だけを見る。
「そういう時代」はいかにも楽しそうで素晴らしくもウカウカと隠居していられない厳しい時代でもあるようです。
脳科学者 池谷裕二氏によると、脳は鍛えれば記憶力は増すという。
脳は衰えの遅い細胞で70歳を超えても向上し、記憶の蓄えが創造力に繋がっていくという。
記憶力が落ちたと言うのは自己暗示で情熱や感動が薄れていくとそう感じてしまうらしい。
大切なのは「やってみようか」という行動力とそれに伴うワクワクとするような心のあり方。
「歳を考えてみろよ」なんていうセリフ自体がなくなるかもしれませんね。