162 戦うヒーローは誰だ
日常が一変してしまいました。
店はシャッターを下ろし、繁華街から人が消えてしまいました。
倒産する企業や店じまいする店舗が続々現れ、職を失う人たちが増え続けています。
病院には患者が溢れ出し、閉鎖する病院すら出てきました。
臨時の病院や検査施設が建てられ、ホテルも病室として提供されています。
それが一国ではなく、世界中に蔓延しています。
外出自粛や禁止、銃を携えた警察が通行を阻止する国さえあります。
現状をそのまま書き出しているだけですが、まるで映画のシーンのようです。
映画の世界ではこの後ヒーローが現われやがて収束に向かいますね。
現在、世界中が攻撃を受けているその敵はウイルスです。
多くの方が発症し重篤化する人も出ています。
この敵と戦ってくれているヒーローは誰でしょうか?
お医者様でしょうか・・・検査技師の皆様でしょうか・・・、看護師さんでしょうか。
もちろん医療関係者の方々の計り知れない努力には感謝しかありません。
しかし今行われている様々な施策は戦うことではなく避けること、いわゆる3密。
これは、「ウイルスから遠ざかれ」、「身を潜めろ」と言っているに過ぎません。
「奴らがいなくなるまでじっと待て」、「もし発症したら指定場所でじっとしていろ」・・と。
この新種ウイルスと最前線で戦っているヒーローは体の中にある免疫パワーに他ありません。
日本では3%、世界では7%の致死率が現在報告されている数値です。
しかし逆に言えば、97%の人が自らの力で阻止し、回復しています。
科学的結論を見出し、ワクチンも数ヶ月後には開発されることと思います。
しかし科学をしのぐ新種のウイルスが将来また別の形で出てくることは十分考えられます。
それでも免疫パワーはいつでもその新種と戦う力を自ら作り出し、蓄えていきます。
科学の力では到底及ばない自然の英知に驚き、感謝せざるを得ません。
このたくましいヒーローを応援する方法は、良い栄養、良い運動、良い睡眠 この3つです。
「あの時は大変だったね」と話せる時が一日も早く来ることを願ってやみません。
161 ボク、もうやりたくないよ
来る日も来る日も世間に隠れながらボール投げをさせられた。
ただ1点の目標「巨人の星」を目指し。・・・かなり古いですが一世を風靡しました。
泣きながら卓球を続けていた幼少期の愛ちゃんの映像は有名ですね。
「ワールドカップに出る」と書いたJリーガー中田英寿氏の小学校時代の作文も評判でした。
「みんなと遊びたいし、ゲームやりたいし、他のこともしたい。もうやりたくない」
毎日、毎日同じことを繰り返し、練習している意味すらわからない子供。
負けるのが悔しいからやる子供。
自ら進んでやる子供。
様々ですが続けさせる親御さんの苦労をお察しいたします。
スポーツ選手の目標はギュッと絞られていて明快ですね。
自己ベストの更新、優勝。
日本記録、世界記録の樹立。
オリンピック出場。
一般の人々は選択肢が多いためここまで明確な目標を決めるのは難しいですね。
1964年東京オリンピックのマラソンで銅メダルに輝いた円谷幸吉選手。
「もう走りたくない。あそこの電信柱まで走ったらもうやめよう。」
そんな日常を繰り返していたとのエピソードを聞いたことがあります。
もし同じアスリートが目標を一切持たずトレーニングを強いられたら・・・、
続けることができないのは想像に難くありません。
東京オリンピック2020が延期になりました。
政治的、経済的な思惑を見せながらの難しい決断でした。
目指してきた目標が霞み、点滅し、消えるのではないか。
代表選手たちの心労は察し得ないものがあります。
しかし「練習時間がより確保できた」といった選手達の言葉には心を打たれます。
ビオストラスはかつて選手の心と健康状態を安定させるためにスイスオリンピック委員会から公認指定されました。
来夏には選手達の研ぎ澄まされたパフォーマンスと最高の笑顔を見たいと切に願います。
160 お前さん、ほんとうにそれでいいのかい
「倒れて困っている人を見て、そのまま通り過ぎようってのかい?」
「人として情けなくねーのかよ、やんなっちゃうね、ったく。」と、寅さんなら言いそう。
作家の故司馬遼太郎氏ご自身が目の当たりにした奇妙な光景を述懐していました。
高速道路の高架下で人が横たわっている。
亡くなっているかもしれないその人の左右を自動車が走り抜けている。
ドライバーはその人に一瞬目を向けるが先へと急ぐ。
ゾーッとする光景だったと書いていました。
人が困っている時に 傍へ寄ってその人を憐れむことを「惻隠(そくいん)の情」という。
時間に追われている現代人(約20年前の著書)は惻隠の情を持つ余裕がなくなっている。
スピードや便利さが人として大切な何かを失い始めていると言います。
翻って現代は・・・、
「忙しさから惻隠の情をかけることができない」・・・、どころではありませんね。
めったに観られない珍しい光景としてわざわざ時間を費やして写真を撮る。
「気の毒な光景」が「人目を引く売れるネタ」となる。
新聞記者であった司馬遼太郎氏もここまでの堕落は想像できなかったかも知れない。
プロカメラマンは手を差し伸べれば助かったかもしれない人たちを目にすることがあります。
プロ意識と人の情けの間で葛藤し続けることもあるようです。
ときには写真の高評価とは逆に人道的見地からのパッシングに苛まれる。
一億総カメラマンの現代はそんな心を持たない人たちがドンドン出ているのが恐ろしい。
大地震のときも津波のときも日本人の秩序正しい行動が世界中から絶賛されました。
今、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。
お互いを慈しみあう情景を見ることができない彼の国。
こんなときこそ状況を見守り、静かに心落ち着けて過ごすときではないでしょうか。
手洗い、うがい、良い睡眠、栄養、運動、規則正しい日常生活をお心がけください。
日頃の免疫力強化が効力を発揮しそうです。
159 食パン一斤 6,000円也
コント番組の話ですが、この法外な食パンを売るお店には毎日長蛇の列ができます。
「どんなにすごい 隠されたレシピがあるんだろうか」とお客様は興味津々です。
店主はいたって正直に「普通の食パンです。どこにでもあるごくごく普通の」と言います。
客は「そんなはずはない六千円だもの、うん、やっぱり違うね」と勝手に判断してくれます。
店主が言うように本当に普通の食パンだったのですが、値段が味覚に暗示をかけています。
買う人の心理を楽しくとらえた興味深いコントでした。
人は意外にも自分で価値を決めるときの尺度を持たず、何かに頼ります。
頼る尺度はほとんどが「値段」と「人気」になります。
高い値がついているから良いに違いない。と値札に価値を決め、
多くの人が求めているから、と人気が購入の後押しをします。
それが品薄になったり、限定品になったりすると「何としても!」と我先に求めたりします。
美空ひばりさんの新曲をAIが唄うというNHKの企画がありました。
一流のスタッフが1年もかけて作り上げました。
そのお披露目に呼ばれたファンは感動に震え、涙していました。
同じ映像が年末の紅白歌合戦で使用され、「気持ち悪い、昔の映像の方がいい」と酷評でした。
まったく同じ映像なのに方や感涙にむせび、方や気持ちが悪いという。
一方はスタッフの一年間の苦労を知り、やっと聞くことができるといったファンの方々。
一方でAIの技術はさして興味を持たず紅白歌合戦の中の単なるひとコマとして見た人たち。
心に何を持って臨むかで同じものでもこんなに違ってしまうんですね。
人口の最も多い段階の世代が高齢者となりCM界はそこをターゲットに必死です。
熟年旅行、健康本(高齢者なら誰もが心当たりある症状の)、歩きやすい靴、スマホ教室、昔歌CD集、紙パンツ、健康食品、膝・腰サポーター、補聴器、etc.
普段から何もせず、心に備えがないとすぐに信じて実践してしまいそうです。
ビオストラスをご愛飲している皆様はご自分の健康法も実践して、最も適切な方法を見つけ出しているのではありませんか。
惑わされずに続けること。それが一番の健康法ですね。
158 子 年
新年明けましておめでとうございます。
昨年はたいへんお世話になりましてありがとうございました。
本年も皆さまがご健康で活力のある毎日を過ごせますよう、
日本ビーエフスタッフ一同 心よりお祈り申し上げます。
今年は子年です。
子年は十二支の先頭にあり新しい物事や運気のはじまりにあるといわれます。
子の刻は午前0時、一日のはじまりでもあります。
はじまりにはいつも「こうしたいな」という欲求が伴います。
昨年のノーベル化学賞の吉野彰博士の研究心のはじまりは「ろうそくの科学」
日常の何気ないことを「知りたい」という欲求が4年生のこども心を掻き立てました。
「欲深い」という言葉がありますが、ここから連想されるのは、
欲深い王様、欲深い商人、欲深い継母・・・良い人にはあまり形容しない言葉ですね。
自分のものにしてしまいたいと欲し、手に入れよう、奪おう と利己的なイメージがあります。
しかし欲というのは物事を向上させる原動力です。
欲のないところに成長や発展はありません。
欲の強さが続ける根気を生み出します。
幼児は早く周りのことを知りたいという欲から動き回り、手にとり、口に入れます。
子供の成長は「知りたい」という欲求がなければ飛躍的な成長はありません。
「欲しい」が「こうしたい」から「こうすればいい」を引っ張り出していきます。
欲のないまま勉強を強いてもその知識が独創的に広がっていくことは少ないかもしれません。
子供の欲は抑えるのではなくコントロールしてあげることが大事なようです。
分別ある大人の皆様は欲をコントロールする術を心得ていることと思います。
でも今年は大いに欲深さを発揮してみませんか。
こまめに動き、いろいろなことに首を突っ込み、何でもかじり、そして適応する。
そんなねずみのような行動が運気を呼び込むはじまりになるかもしれません。
大変革の年といわれる2020年。すばらしい一年となりますように。
157 お正月には○○して
フーテンの寅さん「男はつらいよ」が年末に封切りされます。
「サザエさん」の実写版ドラマが天海祐希さん主演で放送されましたね。
日本の職人さん達の目を見張る手仕事が最近よくTVで紹介されます。
「Youは何しにNIPPONへ来ましたか?」と旅行者へ問いかける番組があります。
「NIPPONで○○を学びたい」という人を招待して夢をかなえてあげる番組があります。
最近、単なる郷愁ではなく古き良き日本を紹介する番組も増えました。
昭和を知らない若い人たちが「昭和の雰囲気っていいね」と言います。
日本をあらためて見つめなおす・・・こんな風潮が年々高まっています。
昭和20年日本は焦土となり壊滅状態となりました。
武力で負けたのですが当時の日本人は文化まで劣っていると感じてしまいました。
はじめて見る西洋人たちの華やかさに驚き、憧れました。
米国人のライフスタイル、女性の美しさ、ジープ、チョコレート、ジャズ・・・。
追いつかなくてはと伝統的価値より経済を重んじ100年は立ち直れないと言われていたのにあっという間に経済成長をなしとげ、この小さな国が世界第2位の経済立国にまでなりました。
ふと気がつくと大切な物が経済成長と引き換えになくなっていました。
長い歴史の中で育まれてきた日本独特の文化、風習、気質、風景・・・。
10数年くらい前からそれを取り戻さなくてはと多くの日本人が思い始めました。
歴史ある日本の文化がわずか200数十年の米国に劣るはずがないと気がつき始めました。
SNSで知り合い軟禁されていたという子供達の事件が相次いでいます。
警察が踏み込んだときには携帯を持ち、机に向かって勉強をしていたと言います。
この中学生は我が家より知らない人の家に安住を求めています。
子供にとって家が安らぎの場所でなかったら健全な精神はどこで育っていくんでしょうか。
日本の風習を感じることができる「お正月」はもうすぐです。
凧揚げよりネットのほうが刺激はありますがその代償を考えてあげるべきは大人ですね。
インターネット依存症の外来もできたようですが、依存症は麻薬に近い症状が出るようです。
お正月は古きよき風習に浸りながら「子供たちの健全」を考えてみるよい機会かもしれません。
156 ふたつの世界
親友なんて必要ないでしょう。
彼女はいらない、わずらわしいから。アイドルだけでいい。アニメのアイドルは最高。
恋愛は楽しみのためにする。結婚して子供を持っても社会が助けてくれないでしょ。
しゃべらなくたってゲームを何時間もできればいいよ と同級生が帰っていく。
小学校の運動会ってみんなが同じことをやって・・・、なんでアレ必要なの、協調性?社会性?
いちいち電話するな。ラインがあるでしょうが。でも返信がないと怒る。無視する。いじめる。
働くの嫌だ、家にいたい。・・・・・・・あきらかにこれまでと違った人種がいますね。
でもインターネットが無かった世代が、「人として間違っているぞ」とは軽々しく言えません。
日本中をこれまでない感動に包み込んだラグビーワールドカップ。
この大会を通じてはじめて知った言葉の1位がなんと 「トライ」。
それほど無知だった日本人の心をつかんだのは日本代表選手たちの闘魂と団結力。
ラグビーのような激しく当たるスポーツにまずに必要なものは「体力」。
これまで体力で劣っていた日本チームでしたが、年間250日間の合宿で作り上げてきた代表選手たちの体力は外国人選手と比べても決して見劣りしませんでした。
そしてone for all, all for one 一人は皆のために、皆は一人のために、の「協調性」。
「和」を尊んできた日本人には協調性はお家芸。
体力を手に入れた日本チームは今後ますます強くなっていくことが期待できますね。
人との直接的な交わりを避けている風潮と熱いつながりを求め合うこの2つの相反する世界。
どちらがより人間として大切で必要かは明確です。
しかしこれを良し悪しで判断し人と接するとイライラが募りパニックになるかもしれません。
世界が2つあってそれぞれの住人が行き来していると考えるほうが無難かもしれませんね。
そこでも人が育ち、新しいコミュニティーもすでにできつつありますからね。
古い世界にいる私達が若い頭脳を保つためにも違う世界にも足を踏み入れる必要があります。
「人生100年時代」はいつまでも社会と関わり合うように求められています。
選手でなくとも体力と協調性は最重要項目。
体力は睡眠、運動、栄養。協調性は柔軟な思考。
ビオストラスで体力をつけエイジブロッカーで柔軟にし、違う世界を行き来してみましょうか。
155 年齢は数字
「年齢は気にしない。もうそういう時代よね!」
67歳の女優、夏木マリさんはCMの中で誇らしげにそう言っています。
「なんかワクワクしますね」と若いモデルが応えます。
年齢を重ねるごとに新たな魅力を作っていく彼女ならではのセリフですね。
「そういう時代」ってどういう時代でしょうか?
歳を重ねていくワクワク感って何でしょうか?
時代を読んだこのフレーズは現代こそ最も旬なフレーズのようです。
「そういう時代」とは、年齢は数字に過ぎないと自他共に認めはじめた時代。
ワクワクとは心躍る期待感で今にも動きたくなるような気持ち・・・でしょうか。
「(歳のわりに)記憶力がいいね、(歳のわりに)よく動くな、歳のわりに・・・・etc」
人を評する時にこんな言い方をすることがありますね。
でもこれはあくまでもその人の年齢を基準として言っているに過ぎません。
この年齢だったら普通はできないはずなのにできている・・・(だから)すごいネェ・・・と。
それをほめ言葉として捉えていたとしたらそれはもう引退を受け入れた人・・・。
様々な人たちの活躍で、評価に年齢が取り払われつつあります。
定年制は企業や社会が規律を作るための決め事で、人の能力に定年はありません。
これまで培ってきた知識、経験、人脈全てを投じて自分しかできないことを提供する。
小学生と大学生と80歳の人が集まってひとつの仕事をし、解散しまたどこかで集まる。
小学生だからといって子ども扱いせず、「年寄りの冷や水」などと見ず、能力だけを見る。
「そういう時代」はいかにも楽しそうで素晴らしくもウカウカと隠居していられない厳しい時代でもあるようです。
脳科学者 池谷裕二氏によると、脳は鍛えれば記憶力は増すという。
脳は衰えの遅い細胞で70歳を超えても向上し、記憶の蓄えが創造力に繋がっていくという。
記憶力が落ちたと言うのは自己暗示で情熱や感動が薄れていくとそう感じてしまうらしい。
大切なのは「やってみようか」という行動力とそれに伴うワクワクとするような心のあり方。
「歳を考えてみろよ」なんていうセリフ自体がなくなるかもしれませんね。